トニックウォーター: 熱帯の薬からポピュラーな飲料へ
画像: Aleksey Oryshchenko on Unsplash

トニックウォーター: 熱帯の薬からポピュラーな飲料へ

2023/5/7

トニックウォーターって、お酒を割るときによく使います。ウィルキンソンのトニックウォーターなどが有名です。検索すると、こんなのとかが出てきます。

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トニックウォーターは熱帯地方でマラリアの薬として飲まれるようになったのが始まりです。トニックウォーターに入っているキニーネという物質が、マラリアに対して良く効いたのです。キニーネには独特の苦みがあるため、その味が人気があったことも、トニックウォーターがよく飲まれるようになった理由の一つです。キニーネはキナ族の植物からとれます。野生のキナの木はこんな感じです。

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キナの仲間の植物は、元々南米のアンデス山脈に生えている植物で、原住民の人々はキナの樹皮を解熱剤として用いていました。そんな中、偶然にキナの樹皮にマラリアを治療する効果があることが分かって、マラリアの薬として飲まれるようになりました。そしてキニーネは、マラリアの特効薬として、第二次世界大戦やベトナム戦争などでとても重宝されたそうです。

その後は、人工的なマラリアの薬が開発され、副作用やアレルギーを引き起こす可能性のあるキニーネはあまり用いられなくなっていきました。現在売られているのトニックウオーターは、少量のキニーネと香料を使用したものがほとんどです。日本で売られているトニックウォーターには、輸入のものを除くとキニーネは含まれていないそうです。調べてみると、元々は薬だった食べ物や飲み物ってけっこうたくさんあります。

参考資料

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