『OptionB』という本を読みました。『OptionB』の著者はフェイスブックの役員の女性で、夫を亡くした経験からこの本を書いています。彼女の実体験や研究データをもとに、人生における大きな挫折からの立ち直り方(レジリエンス)について書かれています。OptionB より、私がなるほどと感じた部分を引用します。
しあわせのとびらがひとつ閉まると、別のとびらが開く。 でも、 閉じたとびらをいつまでも未練がましく見ていると、自分に開かれた別のとびらに気がつ かないことも多いのだ
-- 『OptionB』 p127
ネガティブな感情には「ラベル」をつける(ラベリングをする)と、対処しやすくなる。 ラベルは具体的であればあるほどいい。「最悪な気分だ」のような曖昧なラベルより、 「ひとりぼっちでさびしい」のほうが、感情を処理しやすい。感情を言葉に置き換えることで、その感情を「自分がコントロールしている」という感覚が得られるのだ。ある研究で、クモ恐怖症の人たちを 3 つのグループに分けて、クモに近づいてもらう実験を行った。 その前に、1 つめのグループには「クモなんか怖くない」と考えてもらい、2 つめのグループにはクモとは関係のないことをして気を紛らわせてもらい、3 つめのグループにはク モに対する自分の気持ちにラベルをつけてもらった。いざクモに近づいたとき、ラベリングをしたグループは、生理的な興奮の度合いが有意に低く、クモにより接近できるようになっていたという。 ただしいくつか注意点がある。 悲劇や危機の直後は、感情が生々しすぎて処理できず、 ジャーナリングが逆効果をもたらすことがある。喪失の直後は、書くことで孤独を紛らわし、気分を高めることはできても、悲嘆やうつの症状を軽減する効果はあまり望めない。
-- 『OptionB』 p86
また、人の失敗や挫折に対しての向き合い方について研究をしている心理学者のマーティン・セリグマンは、「3 つの P」が失敗や挫折からの立ち直りを妨げると言っています。
3 つの P とは、
です。
なので、この失敗や挫折、苦難は
私のせいではない
永遠に続くものではない
全てがだめではない
と思うことが大事だそうです。