今、私たちは人類の歴史の中で最先端の文明に生きていすが、長い歴史の中においては、多くの文明が後退したり滅びたりしています。今回は仮に私たちの文明が後退したり滅びたりてしまったとき、復興はどのくらい難しいのかについて考えていきます!
ローマ帝国が滅びてから、およそ 1000 年間、ローマのような高度な文明が復興することができませんでした。中世の暗黒時代では、文明はローマ時代よりもはるかに後退し、公衆浴場に代表されるような高度なローマ文化はなくなってしまいました。水道橋も、ローマ時代に造られたものに匹敵するものは生まれませんでした。
写真は、スペインのセゴビア水道橋です。
そして、建物なども、ローマの石材を使ったアーチやドームの技術は失われていました。しっかりめの建物であっても、下に石を敷いて、その上に木造の小屋を建てるくらいのものだったそうです。例えば、竪穴式住居くらいの(言い方は悪いですが)低度の文明であれば、後退、崩壊しても、すぐに復興できるでしょう。しかし、もし、今の私たちの文明が後退してしまったら、その技術を復活させるには長い年月がかかりそうです。
特に、機械、電子機器の分野においては、先人達の積み上げてきたものがあまりにも大きすぎます。電球の発明からパソコンの発明など、ものすごい数の発明、発見の積み重ねで、私たちの今の生活が成り立っているのです。その証拠に、私達のほとんどは、親せきや知り合いと協力しても、自分たちで壊れたスマホを直すことはできません。専門の修理屋さんに持っていくしかありませんし、専門の修理屋さんでさえ、原理を分かった上で直しているわけではなく、マニュアルを見て直しているのです。スマホは生活必需品で、私たちの一番身近にある存在なのに、です。私たちの文明は、高度になりすぎて、一度崩壊してしまうと、戻すのに相当な年月がかかるところに来ているというわけです。
高度なローマ文明と同じように、高度な私たちの文明が後退したとき、暗黒時代のように長い期間、技術が復興しないこともあるんじゃないかなと思います。今回は現在の文明が後退してしまったときのことを考えてきたわけですが、何が原因でそのようなことが起るかは私には、あまり想像が付きません。すぐに思い浮かぶのは、世界で再び戦争が起ったとき、とかですが...