『ハマータウンの野郎ども』という本を紹介します。教育に携わる人は必読といわれる研究書です。労働者階級へのインタビューや実地調査をおこない、イギリスの階級社会において階級はなぜ固定化されるのか、下層の人々はなぜそこから抜け出せないのかを考察しています。この本の調査によると、労働者階級の子供達は、自ら進んで工場労働者などの肉体労働者になる道を選ぶ、というのです。
その原因を書きます。
肉体労働=男らしさの象徴という文化がある。なので、自ら肉体労働者になる
勉強やテストに縛られないで、青春を楽しみたい。なので勉強、学校から離れてしまい学歴がない労働者になる。
社会の規則に縛られずに自由に生きたいなので、犯罪などもしてしまう。
彼らの動機はわからなくは無いですよね。私たちも、青年期くらいにこのようなことを行動に移さずとも、考えたことはあるはずです。そして、そう考えた子供の親が肉体労働者だったりすると、親が自分の立場を肯定する教育をして、子供もその道に行ったりするのでしょう。もちろん階級の固定化は、上位の特権階級が富を独占して搾取していることも原因ですけどね。