早稲(わせ)、中稲(なかて)、遅稲(おくて)とは、日本における稲の栽培タイプに関する用語です。これらは稲の成長サイクルの長さに基づいて分類され、それぞれが特定の気候や栽培条件に適しています。
早稲(わせ)
- 定義: 早稲は成熟が早い稲の品種を指します。
- 成長期間: 通常、播種から収穫までの期間が短い。
- 適応地域: 気候が比較的涼しい地域や、一年に複数回の収穫を行う地域で好まれます。
- 特徴: 早稲は急速に成長し、早い段階で収穫が可能です。このため、年間で複数の作物サイクルを持つ農地に適しています。
中稲(なかて)
- 定義: 中稲は、早稲と遅稲の中間に位置する成熟期間を持つ稲の品種です。
- 成長期間: 標準的な成熟期間を持ちます。
- 適応地域: 日本の多くの地域で栽培されており、最も一般的な品種です。
- 特徴: 中稲は一般的な気候条件で安定した収穫を提供し、多くの日本の米文化において重要な役割を果たしています。
遅稲(おくて)
- 定義: 遅稲は成熟が遅い稲の品種を指します。
- 成長期間: 長い成熟期間を要します。
- 適応地域: 暖かい気候や、成長期間中の温度が比較的高い地域に適しています。
- 特徴: 遅稲は長い成長期間を通じてゆっくりと成長し、一定の環境下ではより高い品質の米を生産する可能性があります。
早稲、中稲、遅稲の種類
一概に早稲、中稲、遅稲と言っても、その種類は多岐にわたりますし、中間のものもあります。また、同じ種類でも、寒い地域と暖かい地域では、収穫時期が異なります。
大体の順番です。上から早稲、中稲、遅稲の順番で並んでいます
やまのしずく
ひとめぼれ, ササニシキ
ミナミニシキ
コシヒカリ
現在の分類
水稲品種の早晩性は、一般に極早生、早生、中生、晩生、極晩生の5種類に分類されることもあります。
参考文献
水稲の早晩性の標記について 農業試験場