天気予報。皆さんもお出かけの日にはテレビやスマホで天気予報を確認されているかと思います。そして近年、天気予報の予測の精度はコンピュータの発達などによって格段に上がっています。そんな天気予報ですが、降水確率を多めに盛っている可能性があります。アメリカのウェザーチャンネルでは、過去のデータを見ると降水確率が 20%と予想された内、実際には 5%しか雨が降っておらず(※1)、日本でも降水確率は 40%と予想されていた日のうち、実際に雨が降った日は 20%だったというデータがあります。※2
理由は、苦情を防止するためです。 天気予報で「雨ですよ」といわれてお出かけを中止しても、実際は雨が降らなかったら、「良かった」「ラッキー!」となりますが、「雨は降りませんよ」といわれて、お出かけしたのに雨が降ってしまったら、「えー!」となってしまいます。
50%以上では降水確率を低く予想している国もあります。例として日本では、降水確率 80%と予想された場合、ほぼ 100%の確率で雨が降っています。降水確率 100%と予想して雨が降らないことを恐れて、100%付近では降水確率を低く予想しているのかもしれません。
ということで、天気予報は計算されたものよりも、多めだったり少なめだったりする降水確率を伝えている可能性があります。別にこれくらい盛ってもいじゃんという意見も分かります。雨が降る、降らないくらいならば少しくらい予報を盛って伝えてもあまり影響はないかもしれません。
しかし、台風などの災害の場合には被害を小さく予想しすぎた結果、逃げ遅れる人が出たり、逆に被害の予測を大きく予想しすぎた結果、人々がパニックになってしまい犠牲者が出たりするかもしれません。本当に正しいデータを言うべきか、人々から苦情が来ないデータを言うべきか、悩ましいところです。
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