5分5分の予測: そのリスクと影響
画像: Pexels Vera Arsic

5分5分の予測: そのリスクと影響

2023/4/18

「今日の夜ごはんはなに?」

「50%の確率でハンバーグ、50%の確率で唐揚げよ~」

「え、どっち?」ってなりますよね。

「60%の確率でハンバーグ、40%の確率で唐揚げよ~」っていわれた方が、まあ、ハンバーグと思っておくか、的な心理になります。

そういった「どっちかはっきりしろや!」を避けるために、予測の世界では5分5分の予想を避けることがあるようです。例えば、アメリカの民間企業の天気予報では、降水確率 50%という言い方はめったにしません。視聴者の目には優柔不断にうつるからです。なので多少の正確さを犠牲にしても、切り上げて 60%か、切り下げて 40%と伝えています。

また、『シグナル&ノイズ』の著者のネイト・シルバー氏が 2012 年のアメリカ大統領選挙前に、企業の幹部などが集まる会で講演をした際のエピソードがあります。彼がオバマ氏とロムニー氏の勝率はそれぞれ 50%だと予測すると、彼の講演を聴いていた人たちは「どっち付かずな予想はやめて、本当のことを教えてくれ!」といったそうです。

皆さんは正直さか、キャッチーさ、どっちを取りますか?

参考資料

  • シグナル&ノイズ 天才データアナリストの「予測学」 ---ネイト・シルバー (著)、西内啓、川添節子 (翻訳) ---2013
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